noteにTaskchuteについて記事を書いたことがありましたが、今回はそれのブラッシュアップ版になります(下記は筆者が過去に書いた記事になります)。
https://note.com/sho_nagata/n/n60fd3e52d1e1
目次
タスク管理とタイムトラッキング
タスク管理やってますか?やり方は色々ですが、これは何らかの形でやっている人が多いのではないかと思います。それ専用のサービスまで利用しないとしても、手書きのメモでToDoリストを作るとか、スマホのアプリを使うとか。
タイムトラッキングやってますか?これはタスク管理に比べるとやっている人がかなり少なくなるのではないかと思います。タスク管理は、しないとうっかり忘れて大変なことになったりしますが、タイムトラッキングをしなくてもその類のデメリットはありません。やればメリットがあるけど、やらないことについて目に見えるデメリットはないので、重要性が伝わりづらいものだと思います。
タイムトラッキングとは何か?
タイムトラッキングをしたことがないという方のために簡単に説明すると、自分が何にどれだけ時間を使っているかを詳細に記録するということです。可視化することにどのような意味があるかについては、レコーディングダイエットをご存知の方であれば、その食事を時間に置き換えるとイメージがわきやすいかと思います(詳細は後述します)。
タスクシュート(Taskchute)って?
大橋悦夫さんという方が開発された、Taskchute(タスクシュート)というツールがあり、私はこれを使わせていただくことで業務・生活が大幅に改善されました。これはタスク管理とタイムトラッキングをまとめてやってしまえる素晴らしいツールなのです(それだけのツールではないのですが)。無料でTaskchute、有料でTaskchute2というExcelシートがダウンロードできます。私はTaskchute2を数年間利用してきました。
ただ私にとっては一つだけ悩ましい点がありました。マクロを使用したExcelシートで動作しているため、PCが使える環境でないと記録ができないのです。そのため、PCが使えないときはスマホやメモに記録を取り、後でまとめて転記する必要がありました。
その転記の時間も、もちろんTaskchuteを使って何分かかったかの記録しています。最後に記録をしてから次にPCを使える環境までの間が空いていると、記録をつけることに5分前後かかっていることも少なくありません。これが1日に2度あれば10分。1週間に5日が業務日とすると1週間に50分。1年間を約50週間とすれば年間約250分です。
それでも記録をつけることのメリットの方が勝るので、「記録をつけない」という選択肢は私にはありません。しかし記録をつける方法や、使用ツールの見直しは常にしていきたいところです。
2021年現在 筆者が使っているツール
前述の記事を書いた当時の私は、TodoistとTogglという2つのツール(サービス)を連携させることで運用していたようです。つまり今は違う方法を使っています。
この記事を書いた少し後に、たすくま(iOS用のTaskchuteアプリ)を使用しており、現在はTaskchuteCloudを使用しています。
各ツールのメリット/デメリット
ExcelベースのTaskchute2を含め、それぞれどのようなメリット・デメリットを感じたのか、筆者の個人的な感想を書いていきたいと思います。 なお筆者は比較的ITツールなどに明るい方であり、スマートフォンよりもPCの方が使い慣れています。
- Taskchute2(Excel)
- たすくま(iOSアプリ)
- TaskchuteCloud(Webサービス※ブラウザ上で動作しますが、デスクトップ用・スマートフォン用の無料クライアント有り)
この3つのツールについて解説をしていきたいと思います。
Taskchute2(Excelのメリット・デメリット)
メリット
・必要な情報がすべて画面内で一覧できる。
・ショートカットが豊富で、慣れてしまえば様々な操作が素早く行える。
デメリット
・PCがないと使用できないこと。Excelベースなので当たり前ですね。会社員の方などであれば、社内では使用することが認められないという可能性もあると思います。また私のように比較的移動が多い場合、PCを開ける状態になったときにまとめて記録をつけるような形になりがちです。
・操作に慣れが必要直感的な操作ができず、ショートカットをある程度覚えないと、タスクを追加するだけでもストレスになると思います。メリットの欄に書いたとおり、慣れてしまえば済む問題ではあるのですが、やや敷居が高いかもしれません。
・週次レビュー(1週間の記録を見返して、それに対する評価を行う。それを元に翌週の方向性を決める。)。を行う際に1週間の行動記録グラフを作成したいのですが、それを自動で行う機能がない。※ピボットテーブルを利用して行うことができます。私は下記の記事を参考にさせていただきました。
たすくま(iOSアプリ)のメリット・デメリット
メリット
・他の2つに比べて、最もとっつきやすいと思います。
・Evernoteなどへの記録のエクスポートが用意です。
デメリット
・iPhoneを持っていないと使えないこと実は私はiPhoneかAndroidなら、Android派でした(iOSとAndroidと言った方が良いのでしょうか)。そこでこのアプリを使うためだけに数年ぶりにiPhoneを購入しましたが、たすくまが生活にハマるようなら、それだけの価値はあると思います。
・iPhoneの小さい画面で操作をすることになる。※iPadなどを持っていれば話は変わってくるのかもしれません。
TaskchuteCloud(Webサービス)のメリット・デメリット
メリット
・PCでもスマホでも使える(iOSでもAndroidでも使えます)。
・Cloudの名前の通り、PC/スマホのアプリ、ブラウザのどれで開いても記録は同じ状態になっています。
・ルーチンの管理がしやすい。これは好みもあるかもしれませんが、他の2つに比べてルーチンの管理がしやすいと感じました。
デメリット
・ネットに接続できない状態では使用できない。DropboxやEvernoteのようにオフライン上でも作業ができ、オンラインになったときに同期するという形ではありません。Webサービスであり、スマホ・デスクトップ用のアプリもあくまでもそのクライアントにすぎません。
・情報の表示や更新にやや時間がかかる。これもネットに接続できないと使用できないということからくるものです。Excelで動くTaskchuteや、アプリ上で完結しているたすくまとは異なり、開いてから情報が表示、更新されるまでにわずかなタイムラグがあります。通信環境や個人の感じ方にもよると思いますが、これは私にとっては未だに若干のストレスではあります。
結局どれがオススメなの?
どれも素晴らしいツールですが、それぞれメリット・デメリットがあり、一長一短とも言えます。私が「どれを使えば良い?」と聞かれた場合、下記のような基準でオススメするツールを決めると思います。
常にPCを開ける状態にあり、ある程度のITリテラシーがある方にはTaskchute2をオススメしたいです。3つのツールの中で、Taskchute2が最も敷居が高いと感じています。
そのためせっかく使い始めたとしても、挫折する可能性が比較的高いと思います。またショートカットなどにすぐに慣れることができたとしても、PCを常に開ける状態にない方であれば、PCを開いたときにまとめて記録をつけることになり、そこがネックになりそうです。
たすくまとTaskchuteCloudについては、iOSを利用中の方はどちらも選ぶことができます。Androidをお使いの方は、たすくまのためにわざわざiPhoneを買おうという(筆者のような)方でない限りは、TaskchuteCloudを選ぶことになるでしょう。
iOS端末をお使いの方のうち、たすくま・TaskchuteCloudのどちらをオススメするかについてですが、PCとスマホのどちらの方が生活に馴染んでいるかで分けてしまって良い気がします。だいたいスマホで完結させるという方はたすくま、あくまでもPCが母艦であり、スマホは外出中などのサブのような感覚の方には、TaskchuteCloudの方をオススメしたいと思います。
またこのうちTaskchuteCloudだけは月または年単位でのサブスクリプション形式の課金です。逆に言えば、1か月だけ試してみようかな。という場合に少ないコストで始めることができるのはTaskchuteCloudです。Taskchute2とたすくまは買い切りですので、一度買ってしまえばランニングコストはかかりません。長期的に考えると、TaskchuteCloudよりも安価に済むと思いますが、初期投資が少しかかる感じですね。
締めくくりに
Taskchuteは大げさではなく私の人生を変えてくれたと思っています。
いつか他に良いツールが見つかる日が来るのかもしれませんが、今のところ数年に渡って、このTaskchuteの理念に基づいた時間とタスクの管理を行っています。このTaskchuteがなければ、私はこのようにblogを書くことすらできていないことでしょう。
皆さんも時間と日々のタスクを管理して、人生をより良いものにしていきましょう!