【会社の定款がない】紛失しても作り直せる|銀行・税理士に提出を求められたときの対処法と費用【司法書士が解説】

銀行から融資の手続きで「定款を出してください」と言われた。税理士の先生に頼まれた。許認可の申請や、会社の売却で必要になった。ところが、社内のどこを探しても定款が見つからない。

実はこのご相談、銀行・税理士の先生・会社の代表者様のいずれからも、よくいただきます。定款は普段の業務ではなくても困らないため、いざ必要になったときに「どこにあるかわからない」となりやすい書類です。

【結論】定款がなくても、会社で作り直すことができます。

  • 作り直した定款に、公証人の認証は不要です(認証が必要なのは会社設立のときだけです)。
  • 現在の登記事項証明書(登記簿)と矛盾しない内容で作れば、銀行などにもそのまま提出できます。
  • 当事務所では、会社名と本店所在地、決算期がわかれば、原則としてご依頼の翌営業日に作成します(33,000円・税込)。郵送・オンラインで全国対応です。

私は司法書士・行政書士・土地家屋調査士・宅地建物取引士の資格を持つ、ショウ先生こと永田翔です。神奈川県藤沢市で、会社の登記や不動産の手続きを専門にしています。

定款の提出を求められるのは、こんなとき

  • 融資:銀行の審査で、会社の目的や機関設計を確認するため
  • 許認可の申請:建設業・宅建業などの申請書類として
  • 会社の売却・株式の譲渡:株式の譲渡制限や役員の定めを確認するため
  • 法人口座の開設や、各種の届出

いずれも「急に」求められることが多いのが特徴です。融資の実行日や申請の締切が迫っている中で、定款がないことに気づくケースが少なくありません。

まずは、ここを探してみましょう

  • 会社の金庫・重要書類のファイル(設立時の書類一式とまとめて保管されていることが多いです)
  • 会社設立を依頼した司法書士・行政書士の事務所
  • 顧問税理士の事務所(設立時に写しを預けていることがあります)
  • 電子定款で設立した場合は、そのPDFデータ

見つかった場合でも、設立後に商号・目的・役員の人数などを変更していれば、その変更が反映された「現行の定款」になっているかを確認してください。

公証役場で謄本をもらえるのは「設立から20年以内の原始定款」だけ

株式会社を設立するときは、公証人の認証を受けた定款(原始定款)が公証役場に保存されます。保存期間は20年です。この期間内であれば、認証を受けた公証役場に謄本を請求できます。

ただし、注意点が3つあります。

1. 設立時のまま(変更が反映されていない)

公証役場にあるのは、あくまで設立したときの定款です。その後に株主総会で定款を変更していても、その内容は反映されていません。銀行などが求めているのは「今の定款」なので、謄本だけでは足りないことがあります。

2. どの公証役場か、全国で検索する仕組みはない

公正証書遺言には全国で検索できる仕組みがありますが、定款にはそのような公式の検索方法はありません。設立時の書類が残っていなければ、どこの公証役場で認証を受けたかを調べるところから始めることになります。

手がかりになるのは、定款の認証は設立当時の本店所在地を管轄する法務局の管内の公証人が行う、というルールです(公証人法第62条の2)。設立時の本店の都道府県にある公証役場に、順に問い合わせていくことになります。

3. 有限会社は、すでに20年を過ぎている

有限会社は、会社法が施行された2006年5月より前に設立された会社です。つまり、どの有限会社も設立から20年が経過していることになり、公証役場に定款が残っている可能性は低いと考えておいた方がよいでしょう。

こうした事情から、実務では公証役場を探すよりも、作り直した方が早くて確実なケースがほとんどです。

定款は会社で作り直せる(公証人の認証は不要)

紛失した定款は、会社で作り直すことができます。公証人の認証が必要なのは会社を設立するときの原始定款だけで、その後の定款には認証は必要ありません。

作り直すときのポイントは、現在の登記事項証明書(登記簿)と矛盾しない内容にすることです。商号・本店・目的・発行可能株式総数・株式の譲渡制限・役員の構成などは登記簿に載っているので、これをもとに作成します。決算期(事業年度)は登記簿には載っていないため、決算書などで確認します。

提出するときは、代表者が「当会社の現行定款に相違ありません」と記載して記名押印(会社の実印)するのが一般的です。

当事務所でこれまでにお受けしたケースでも、登記簿と矛盾のないよう一から作成した定款を、銀行は問題なく受け付けています。

作り直すときに見つかる「登記の宿題」

定款を作り直すために登記簿を確認すると、別の問題が見つかることがあります。当事務所で実際に多いのは、次のようなケースです。

  • 役員の任期が切れたままになっている(同じ人が続けていても、任期ごとに「重任」の登記が必要です)
  • 亡くなった役員が、登記簿に残ったままになっている
  • 連絡のつかない役員がいて、解任などの手続きをしたい
  • 代表取締役の住所変更の登記が漏れている(代表取締役の住所は登記事項なので、引っ越したときは2週間以内に変更登記が必要です)

これらは定款を作り直しても解決せず、別途、役員変更や住所変更の登記が必要です。登記を怠っていると過料の対象になることもあり、融資の審査で指摘されることもあります。当事務所は登記の専門家なので、定款の作成とあわせて、必要な登記もまとめてお受けできます。

当事務所に依頼する場合の費用と流れ

項目内容
報酬33,000円(税込)
納期原則として、ご依頼の翌営業日に作成
ご用意いただくもの会社名・本店所在地・決算期がわかるもの(登記事項証明書は当事務所で取得します)
対応エリア郵送・オンラインで全国対応
別料金になる場合株主総会議事録の作成が必要な場合、役員変更などの登記が必要な場合(お見積りします)

登記事項証明書の取得費などの実費は、別途いただきます。

よくある質問

Q. 作り直した定款を、公証役場で認証し直す必要はありますか?

A. ありません。公証人の認証が必要なのは、会社設立時の原始定款だけです。

Q. 元の定款と内容が違っていても大丈夫ですか?

A. 元の定款の内容がわからない以上、登記簿と矛盾しない内容で作成するのが実務的な対応です。作り直した定款は、代表者が「現行定款に相違ない」と証明して使います。内容を見直したい点があれば、株主総会で定款を変更することもできます。

Q. 有限会社でも作り直せますか?

A. はい、株式会社と同じように作り直せます。

Q. 銀行の融資の期限が迫っています。急いでもらえますか?

A. 原則として翌営業日に作成します。お急ぎの場合はお電話でご相談ください。

ご相談・お問い合わせ

「定款を出してと言われたけれど見つからない」という段階で、お気軽にご連絡ください。会社名と本店所在地をお知らせいただければ、こちらで登記簿を確認し、必要な対応をご案内します。

電話で相談する 0466-77-7522メールで問い合わせる

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